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年中みかんが採れる東紀州は柑橘の聖地

更新日時:

紀北町

尾鷲市

熊野市

御浜町

紀宝町

潮風と太陽をいっぱいに浴びた柑橘が特産品の東紀州。

海岸線に位置する尾鷲市・紀北町の紀北地域と、熊野市・御浜町・紀宝町の紀南地域で栽培され、主力となる紀南地域の栽培面積は1000ヘクタールと、県下最大の規模。

年平均気温が16.4度、年間降雨量2800ミリの温暖多雨な条件を生かし、早期出荷できる温州みかんの極早生品種にも力を入れ、他の産地に先駆けて出荷しています。

気候だけでなく土地条件を活かし、さまざまな品種がつくられ、年中みかんが味わえます。

また、紀宝町や御浜町で栽培盛んな「マイヤーレモン」、熊野市特産の「新姫」など、独自の品種も合わせ、東紀州自慢の柑橘をご紹介します。

 

▼目次

1 みかん[全域]年中採れる多品種
2 みかん加工品[全域]
3 マイヤーレモン[紀宝町・御浜町]レモン×オレンジ 加工品
4 新姫[熊野市] ニホンタチバナ×温州ミカン 加工品

 

1 みかん[全域]年中採れる多品種

みかん

黒潮のもたらす温暖な気候により、一年中みかんが採れる東紀州。

気候だけでなく土壌や地形といった条件も、柑橘栽培にぴったりなのです。

みかんが実る傾斜地の畑は、降った雨が必要以上に留まらず、石ころが多い礫質の土壌で水はけ抜群。

つまり余分な水を吸収せず、しっかりと甘みを蓄えたみかんが栽培されるのです。

また礫質の土壌は、太陽の熱を吸収して保温するため夜まで地温が高く、昼夜の温度差が少ないというのも利点。

それに畑の東には熊野灘が広がり、夜に陸地が冷え込んだとしても、海水温度はそれほど下がらず、冬場でも極端に寒いということはないのです。

まさに柑橘栽培には最高のエリア。

このような条件に加えて忘れてならないのが、人々の知恵と努力です。

栽培の歴史は江戸時代に始まり、明治から大正、昭和にかけて、畑の開墾や大規模経営を手がけ、風土に適したさまざまな栽培方法が試されてきました。

そして生産者だけでなく品種や栽培の研究、販路拡大や地産のブランド化など、町の経済活動の中で柑橘が占める割合は大きく、関わる人がたくさんいます。

品種構成はみかんの王道・温州みかんが全体の約75%を占め、温暖な気候を生かして早生種が多く、年々極早生温州の比率が高まっています。

中晩柑の主な品種は、甘夏や伊予柑、ポンカン、清見、はるみ、せとか、セミノール、不知火、カラなど。

全国的に柑橘が品切れとなる夏にも、サマーフレッシュや河内晩柑に加えて、ハウスみかんも。

年中みかんが採れる地域として、種々栽培されています。

店頭をにぎやかすみかんの種類はふんだん、リレーのように次から次に新鮮なものが手に入ります。

 

2 みかん加工品[全域]

東紀州で、年中店頭に並ぶみかんは、もちろん加工品もたくさん売られています。

各農園の直営店や道の駅、スーパーや土産物店などをのぞくと、みかんジュースやジャムにジュレ、調味料や焼き菓子、それにピールなどが販売されています。

そんな中、なんといっても、ストレート100パーセントのジュースはお土産としても大好評。みかんをぎゅっと搾った、そのままのおいしさです。

栽培品種が多いから、季節ごとにジュースの種類も多彩に変化。無添加でみかんが本来もつ味や風味を大事にして製造されています。

 

3 マイヤーレモン[紀宝町・御浜町]レモン×オレンジ 加工品

レモンとオレンジの自然交配でできたマイヤーレモン。

普通のレモンより皮が薄く、表面はツルツル、形は丸みを帯び、果汁が多いのが特徴です。

10月から収穫が始まり、この頃のマイヤーレモンはまだ青いグリーンレモン。

酸味が強く、主にレモン汁などに利用され、12月になると黄色く、さらに1月にはオレンジに色づいた完熟のマイヤーレモンが収穫されます。

完熟したマイヤーレモンはそのままでも食べられるほど。ガブリとかじれるレモン界の異端児なのです。

マイヤーレモンは10月から2月頃まで、産直や無人市などに並んでいます。

生食だけでなく、加工してもおいしいレモンで、ストレート果汁は気軽にビタミンCやクエン酸を摂取でき、焼酎や紅茶に添えたり、揚げ物や焼き物にも使えます。

またジャムをはじめ、パウンドケーキやマドレーヌ、サブレなどの焼き菓子や、マイヤーレモンの甘酸っぱさとスパイスをコラボさせた「マイヤーレモンカレー」は飛雪の滝キャンプ場のオリジナル。

コクがあるのにさっぱりとした旨みが絶妙な味わいです。

ちょっと変わったところでは、クラフトチューハイもあります。豊かな香りとコクのある仕上がりが人気となっています。

 

4 新姫[熊野市] ニホンタチバナ×温州ミカン 加工品

熊野市新鹿町で偶然発見された柑橘「新姫」。

果実は直径3センチ前後、重さは25~30グラムと、小さくてかわいい“お姫さま”のような柑橘。

平成9年に香酸カンキツとして品種登録されました。

日本古来の野性種ではなく、ニホンタチバナと温州ミカンが自然交配した、交雑品種だといわれています。

スダチやシークワーサーのように酸味が強く、爽やかな香りが特徴です。

またヘスペリジンやノビレチンを多く含み、高血圧抑制などの効果も期待され、健康的な柑橘でもあります。

料理のベースや焼き魚に、また焼酎や日本酒に入れたり、ビールで割れば爽やかなカクテル風。

爽やかな香りと酸味でアレンジが楽しめます。

果汁ドリンクやサイダー、ゼリー、それに料理のアクセントを添える、ポン酢やドレッシングなどに加工されています。