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松本峠 熊野古道伊勢路の中でも七里御浜を眺める絶景が人気!!

更新日時:

熊野市

世界遺産熊野古道伊勢路 松本峠

伊勢神宮と熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の総称「熊野三山」を結ぶ熊野古道伊勢路。それは、いくつもの険しい峠を越えて熊野三山に詣でるために通った祈りの道です。 そんな熊野古道伊勢路の峠の中でも石畳の美しい松本峠を歩いてきました。

▼目次

JR大泊駅または大泊側駐車場からスタート

公共共通機関はJR大泊駅から、車の方は大泊側(登り口から尾鷲方面に約100m)の駐車場に車をとめてスタートです!

駅、駐車場等から登り口まで等詳細

松本峠1,15

それでは松本峠の見どころ紹介!!

野面乱層積みが美しい石畳

松本峠2

松本峠登り口に到着。 ここにて杖を拝借することができます。階段が続くので不安のある方はぜひお借りしましょう。降りたところで返却できます。

松本峠

さっそく石畳の道がお出迎え。

100メートルごとに設置されている道標で自分の位置が確認できます。3番道標あたりまでは上り坂が続きます。

この石畳に使われている石は「斑状花崗岩」で、約1500万年前のここ熊野地域で起こった熊野カルデラ火山爆発によって噴出したマグマが冷え固まった硬い石です。長い間多くの人に歩かれていますが石畳はすり減らずに残っています。 東紀州は雨が多く、単なる土の道だと雨で流れてしまうため、石を敷き詰めることで雨から道を守ってきました。

ところどころ、山からの水の排水や大雨の水の勢いを緩めることを意図した「洗い越し」と呼ばれる溝が見られます。昔、熊野古道を歩いた人が草鞋を洗ったことからこの名がついたと言われています。

道のすぐそばを川が流れているため、途中、石畳道の断面を見ることができます。この積み方は、「野面乱層積み」という地震や豪雨に見舞われても崩れない、頑丈な積み方です。

大きな石が橋の役目を担っています。 通り過ぎてしまいがちですが、昔は機械などないためこの大きな石を切り、そして橋としてかける作業は大変であったことでしょう。

急な階段を登りきって少し行くと、歩いてきた石畳とは違った様相の石畳が現れます。 これは、明治初年、この付近で水揚げされたまぐろについて漁場争いがあり、この騒動のペナルティとして地元住民に作らせた道なのです。

妖怪と間違われ鉄砲で撃たれたお地蔵さん

松本峠に到着しました。入口からここまで約30分です。 出迎えてくれるのは、優しい顔をした大きなお地蔵様。

 

このお地蔵様には鉄砲で撃たれた跡があります。 江戸時代、鉄砲の名人「大馬新左衛門」が早朝に松本峠を通りました。その後、夕暮れ時の帰り道に再度松本峠を通ったところ、行き道にはなかった地蔵様が立っており、それを妖怪と勘違いして撃ったと伝えられています。 建ったその日に鉄砲傷をつけられてしまったんですね。

峠付近には、竹林が広がっています。峠には昔、旅人の休憩処である茶屋があり、ざるやかごを作ったり、コップとして使うことのできる竹が植えられていたのが、茶屋がなくなったあと広がったと見受けられます。

峠を降りるまえに、少しだけ寄り道。 「鬼ヶ城跡」方面へ歩きます。

東屋から見る七里御浜の絶景は必見!!

木の根っこが露出した道を進んでいくと、東屋が見えてきます。あそこを目指します!

松本峠1,15

東屋から、美しい弧を描いたような七里御浜を一望することができます。 本当にきれいです。

北側も透明感のある海が広がり、素敵な景色が見られます。 このまま道なりに下っていくと、世界遺産である鬼ヶ城に行くことができます。 今回は、峠に戻り、「木本登り口」へ降りました。

木本側の登り口からは鬼ヶ城歩道トンネルで大泊側(駐車場)に戻ります

松本峠を降りたところに、鬼ヶ城歩道トンネルがあります。これを通ると国道42号に出ることができます。大正15年7月、この隧道が完成するまで、松本峠は地元に住む方々の生活にかかせない、重要な幹線道路として使われていました。

そんな歴史を感じることのできる、松本峠をぜひ歩きにきてください!

 

熊野古道松本峠の詳しい情報はこちら

熊野古道馬越峠の特集記事熊野古道馬越峠の魅力は石畳!~アクセスや駐車場も紹介!~もご覧ください。