クマノザクラのお花見スポットや開花(見頃)時期をご紹介!(熊野市、御浜町)100年ぶり桜の新種を見にいこう!
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熊野市
御浜町
2018年、「クマノザクラ」が103年ぶりに桜の新種として発表されました。
熊野古道ウォーキングの後はクマノザクラの花見を楽しんでみてはいかがでしょうか
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かねてより紀伊半島南部では、「ヤマザクラは2度咲く」と言われ、西日本に広く分布するヤマザクラの変異と考えられていましたが、森林総合研究所の勝木博士らによる研究により発見されたのです。
日本に自生する桜は、ヤマザクラやエドヒガンなど10種類のみなので、クマノザクラは極めて大きな発見と言えます。
○熊野市紀和町長尾地区「長尾美春桜」
そんなクマノザクラには、花や葉に特徴があります。
花は、一つの花芽に2個の花がつき、花柄が比較的短く無毛となっています。
個体によって花の色は薄紅色から白っぽいものまでありますが、咲く前に紅色が濃く、咲くと白っぽく、咲き終わりに紅が濃くなるなど、変化があるので何度も観賞が楽しめますね。
葉は、葉身が卵形で幅が18~36㎜と細長く、葉縁のギザギザが粗く、葉面裏が淡緑色です。
葉だけでクマノザクラを見分けるのは難しいのですが、同じ時期に他の桜と比較してみると、はっきりと違いが分かります。
クマノザクラの開花時期は3月中頃が中心ですが、気候や場所によって2週間ぐらいのズレがあります。
東紀州地域では、紀宝町や御浜町上市木の山にあるクマノザクラの開花が早く、その後、熊野市紀和町や育生町、尾鷲市の矢ノ川峠などへと続いていきます。
ちなみに、東紀州地域でもっとも遅く咲くのは、熊野市飛鳥町の大又川上流です。
○熊野市飛鳥町大又地区 大又川
クマノザクラは川沿いにも多く見られ、熊野市内では尾川川、大又川、北山川、熊野川の流域に見られます。
清らかな川の流れとクマノザクラを一緒に撮れるスポットがいくつかあるので、被写体にしてはいかが。
○御浜町川瀬地区
山間部にあるクマノザクラには、「よくこんなところに根を張ったな〜」と感心するものを多く見かけます。
例えば、熊野市の金山町から育生町へ抜ける県道52号沿いや尾川川沿いのクマノザクラは、そのほとんどが急斜面や岩の上などに根を張り、木々の間を高く伸びて花を咲かせています。
これは鹿などに食べられずに残ったもので、鹿も入れないような場所だから成長できたのでは?
岩を包むように張り巡らされた根を見ると、たくましさを感じずにはいられません。
○御浜町上野地区
勝木博士によると、他の桜との交配により雑種が多くなると、クマノザクラの種が危険にさらされるそうですから、今後はクマノザクラの自生地を守るとともに、植樹にも配慮が必要ですね。
クマノザクラがこれからも“クマノ”の春を告げ続けるためにも。
一般社団法人 日本クマノザクラの会
https://www.kumanozakura.jp
熊野市内のクマノザクラ
https://www.kumano-kankou.info/kumanozakura/
紀和町クマノザクラめぐりマップ
https://kurobee.net/sakura/